肝臓とTAE

肝臓の病気の中でも、なかなか完治が難しい病気といわれている、肝臓がん。
その治療法は、世界中で研究、開発され、年々進化しています。
中でもTAE(肝動脈塞栓療法)は日本が開発した、とても有効な治療法の一つ。
今でも世界中で、積極的に行われています。

TAEは、簡単に言うと、肝臓にある動脈を一部せき止めて、がん細胞に栄養が行かなくする方法。
がんを兵糧攻めにし、がん細胞を壊死させる治療法です。

肝臓には「肝動脈」と「門脈」という2つの大きな血管があります。
普通、肝細胞はこの2箇所から栄養分を補給して、活動しています。
ただし、肝臓がんの細胞は、肝動脈だけを使って、増殖。
その特徴をいかし、肝動脈をせき止めれば、がん細胞に栄養がいかなくなることを発見しました。

ちなみに正常な肝細胞は、肝動脈が止まっても、門脈経由で、栄養を補給することができます。
TAEにより、肝臓のがん細胞をピンポイントで餓死させることができるのです。

この治療法で、肝臓がんの生存率も年々上がっています。
積極的に治療し、克服していきましょう。

TAEが使えない肝臓がん

TAEは、がんが大きくても、たくさんあっても効果のある、すばらしい治療法です。
ただ、TAEが使えない場合もいくつかあります。

・2CM以下の肝臓がん。
小さい早期のがんは、肝動脈と門脈の両方から栄養分を取っているので、TAEではあまり効果がありません。

・かなり進行した肝硬変を併発している場合。
末期の肝硬変は、門脈から栄養素があまり取れず、肝動脈を止めてしまうと、正常な肝細胞も、死んでしまいます。

TAEはどうしても、一部の正常な肝細胞にもダメージを与えます。
発熱や腹痛を伴うこともありますが、肝臓の再生機能により、少しずつ回復できます。


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