「かんじん」という言葉は「肝心」とも「肝腎」とも書きます。
これは昔から、肝臓と心臓、もしくは肝臓と腎臓は、いずれも体にとって重要な臓器であるというのがその由来。
肝臓と腎臓は確かに生命の維持には欠かせない臓器で、その機能はお互いに大きくかかわっています。
たんぱく質は肝臓でアミノ酸に分解されたとき、アンモニアを出します。
アンモニアは、更に肝臓で無毒化され、尿素になります。
この尿素がいわゆるおしっこの成分の一つ。
肝臓は毒素の分解、腎臓はその排泄を行っています。
肝臓が悪くなり機能が低下すると、腎臓にも影響が出てきます。
特に肝硬変が進行し、代謝がうまくいかなくなると、腎臓は血圧を上げて、尿を出すことを抑えてしまいます。
排泄がうまくいかなくなると、腹水がたまってしまい、さらに全身の状態が悪くなります。
肝臓の悪化は腎不全をおこす危険があります。
できるだけ早く肝機能を改善することが、腎臓への負担を最小限に抑えることにもなります。
また肝臓はダメージにも耐えれるように、再生能力や予備能力が備わっています。
腎臓は2つあり、万が一、1つが機能しなくなっても、もう1つで十分補えるようになっています。
このようにどちらも、いざというときのためのバックアップができていることも、体にとって重要な臓器の証拠。
また、医学の進歩により、どうしても機能しなくなったときには、移植が行えるのも、この2つの共通した特徴でもあります。
肝臓にできるのう胞は、生まれつきのものがほとんどですが、まれに感染症によりできることがあります。
これはエキノコックスという寄生虫が肝臓に住み付くことでできるもので、肝のう腫とも呼ばれます。
この病気は北海道でよく見られ、キタキツネや犬の糞で汚染された水などで感染します。
肝のう腫は腎臓にのう胞を作る、腎のう腫をおこし、腎臓の機能を低下させる場合があります。
この際は、特殊な針でのう胞の中にたまっている分泌液を出したり、のう胞を切除するなどして治療します。
