肝臓がんは、その多くが肝硬変を併発しています。
肝臓の状態も悪い、末期の肝臓がんの場合、手術での治療は、不可能になります。
そこで、最近では手術の代替治療法として、肝動脈塞栓療法などがよく行われ、効果を上げています。
また、肝臓がんは末期になると、肝硬変の影響もあり、黄疸や腹水などの全身の症状も強くなってきます。
その場合は、症状をうまくコントロールすることも重要になります。
特に末期の肝硬変や肝臓がんにあわられやすい、食道静脈瘤と肝性脳症は、命にかかわる症状の一つ。
定期的に検査をし、血中のアンモニア濃度や、静脈瘤の有無を常に確認する必要があります。
医学の発達により、今では、末期の肝臓がんであっても、うまく付き合っていけば、それなりの寿命を全うすることもできます。
たとえがんの宣告を受けても、悲観する必要はないのです。
末期の肝臓がんや、肝硬変などで、肝臓の機能の向上がもう望めなくなったときの選択肢として、肝移植があります。
肝移植は、生体肝移植と、脳死肝移植がありますが、日本では家族からの生体肝移植がほとんどです。
肝臓がんでの生体肝移植には、「ミラノ基準」と呼ばれる適応条件があります。
・がんが1個で5cm以内。
・がんが3個以下で、いずれも3cm以下。
この基準を満たして入れば、保険が適応されます。
ただし、生体肝移植の手術はとても難しく、最新の設備と高い技術が必要とされます。
また、健康な体にメスを入れる点や、経済的な問題も生じてきます。
ウイルス性肝炎からの肝臓がんの場合、再発率も高いのも事実。
肝臓がんに対する肝移植自体が本当に必要なのか、よく熟慮して行わなくてはなりません。
脳死肝移植の場合は、いまだそのドナーの数が少なく、日本ではまだまだ足りない状態です。
また、移植を受ける際の優先順位や、血液型などの適合条件があるので、なかなか望みどおりにはいかないのが現状です。
